コーエンの強制法と連続体仮説の否定モデル 第9/11章



前章で我々は
整数正解の中で小数(のように振る舞う物)α、β、γ・・・を手に入れました。

次に必要なのが
 小数の存在証明:第二の条件「小数についての+−演算を(整数世界の中から)定義する」
です。


こちらは簡単。
と言うかすでにほぼ終わってます。

α、β、γ・・・間の演算については
第5章で触れたように

『α − β』の答えは、
1)αは1より大きくて2より小さい数である可能性
2)αは2より大きくて3より小さい数である可能性
3)αは3より大きくて4より小さい数である可能性
・・・・
のように仮定で分岐させます。

それで終わりです。


整数世界の住人にとっては
答えが1)、2)、3)、・・・の
どれであるかはわかりません。

でもそれでいいんですね。

問題が解けないのは問題の方に不備が有る為であって、
整数界の住人が悪いわけではないのです。


語弊を恐れずおおざっぱに言うと、
 しょうせんはたかが「+と−」。
 整数同士の「+と−」でも、小数同士の「+と−」でも、
どちらも同じ「+と−」です。
演算としての性質には違いはありませんので

整数の「+と−」演算が円滑にこなせる
整数世界の住人にとっては
小数の「+と−」であろうと難易度的には同じ。
小数数値さえ認識できれば彼らにもすぐ解けるからです。


はい、終わり。



次の章で小数の存在証明、最後のパート。
 3.小数についての+−演算の無矛盾性を(整数世界の中から)証明する
です。

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