バナッハ・タルスキーのパラドックス 第3章



無限ホテル問題2:
・今度は1号室の客、3号室の客、5号室の客、7号室・・・と奇数部屋の全てに空きが出来てしまった。
・客を一人も増やさず、支配人はどうすれば無限ホテルを再び満室にできるでしょう?


図にすると

状態A.満室状態:
 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ・・・・
 1  2  3  4  5  6

状態B.奇数号室に空き状態:
 □ ■ □ ■ □ ■ □ ■・・・・
 1  2  3  4  5  6  7  8

状態Bをなんとかして状態Aに持ってゆきたい。客を一人も増やすことなしに。


これもできるんです。

答えは「2n号室の住人にn号室に移って貰う」です。

空いた1号室には2号室の住人が入るので1号室は埋まります。
空いた2号室には4号室の住人が入るので2号室は埋まります。
空いた3号室には6号室の住人が入るので3号室は埋まります。
空いた4号室には8号室の住人が入るので4号室は埋まります。
・・・・・

これでまた満室、
 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ・・・・
 1  2  3  4  5  6
になります。


これもさっきと同様。

もしあなたが「それは詭弁だ。半分の部屋が空きになってるはずだ!」と主張するなら、
反論側のあなたがその空き部屋がどこにあるのか
指摘し立証しなければいけません。

ところがそれはできません。
全ての部屋、n号室には2n号室の住人が移住し、確かに人がいますので。

これがさっきと同様。
∞ = ∞÷2
だから成立してしまう奇妙な住人シフト。


さて次がいよいよ本番スタート。
正方形 = 正方形+正方形
なる式を導きます。

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