トランプと確率の話。答えは1/4?それとも10/49?
「トランプの話(2006/05/28)」
よくある混乱クイズもう一問。
ジョーカーを除いたトランプ52枚の中から1枚のカードを抜き出し、表を見ないで箱の中にしまった。
そして、残りのカードをよく切ってから3枚抜き出したところ、3枚ともダイアであった。このとき、箱の中のカードがダイヤである確率はいくらか。
はい、答えは10/49です。
なぜなら、わかっている事はトランプに残っているカードは49枚で、ダイヤは10枚。
なのでその中からダイヤを最初に引いていた確率は10/49が正解。
直感的にはまず「
カードを引いた時は1/4(13/52)で、それは後からダイヤ3枚を明かす前に引いた事なのでダイヤ3枚は最初のカードには影響を与えずやっぱり1/4では?
」
なんて考えも浮かびますが間違いなく10/49です。
この事を理解する為には問題を少し言い変えてみましょう。
構造的には上述の問題と全くです。ただシンプルになっただけで。
赤と黒の2枚のカードの中から1枚のカードを抜き出し、表を見ないで箱の中にしまった。
そして、残りのカードをよく切ってから1枚抜き出したところ、それは赤であった。このとき、箱の中のカードが赤である確率はいくらか?
はい、答えはもちろん0%です。
だって目の前にたった一枚しかない赤があるんですから
箱に中にあるカードはもう一枚の黒に決まってます。よって赤はありません。(^^;
これなら直感的にも納得できると思います。
「カードを引いた時は1/2で、それは後から赤を明かす前に引いた事なので赤は最初のカードには影響を与えずやっぱり1/2では?」
と言う論理は成り立たない事が理解できると思います。
先ほどの問題に戻りますが議論の要点をすると、
Q.カードを引いた時は1/4で、
A.はい、確かにその時は1/4でした。
Q.それは後からダイヤ3枚を明かす前に引いた事でなのでダイヤ3枚は最初のカードには影響を与えずやっぱり1/4では?
」
A.ここが間違いです。
2枚のカードの例からもわかるように、後から知った情報によって過去を遡って
ダイヤを引く前に引いたカードの中身まで推測し、確率を10/49に書き換える事になんら間違った事はありません。
厳密にやると長くなるので確率論的見地からみた詳細はさておき、
人間の直感と言うのは案外あまり当てにはならず(特に確率の問題はこういう変なのが多い・・・)
よくよく考えるとやっぱり間違ってたって事はあると思います。
わからない時はこうやって問題を簡単に置き換えてみるとわかる時があります。
いきなり難しい事はしようとせずにまずは簡単な方から考察を始めましょう。
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