「萌え絵の科学 ハウツー描く 顔編 (2018/09/08)」


私がイラストを描く時は
どんなことを考えながら
描いてるのかまとめてみます。

行くよ!

萌え絵の科学 ハウツー描く 顔編

  1. 最終目標
    いわゆる萌え絵の一例。

    ←の顔を目指し、
    何を考えながら描いていたのか
    説明してゆきます。

  2. まずは「卵」を描く
    まずは卵を描きます。

    人間の顔はデコボコしてて複雑ですが、
    顔ではなくのっぺりとした卵を描いてると
    考える事でデッサン作業を楽にします。

    縦横の比率は4:3です。

    作者の絵柄にも依りますが、
    おおむね4:3ぐらいが
    ゴールデンバランスです。
  3. 水平線・垂直線を入れる
    卵を真ん中で分割する水平線・垂直線を入れます。

    目の上辺(まつ毛部分)を水平線の位置に入れます。

    これもアニメ顔のベストバランス。
    ほぼ全てのケースで、目の位置はここにくるので
    絶対に覚えておきましょう。
  4. 目・口を描く
    下半球を5分割して、
    2・2・1の位置に
    目と口を入れます。

    あと鼻を
    「目の下~口」の中間位置に
    入れます。
  5. 目の横幅を取る

    目の横幅は
    顔の幅を8分割して、
    1・2・2・2・1と
    取ります。

    口の長さは2。


    アニメ顔にはきっちりとした設計図があります。
    これらの比率に従って
    描いてれば
    勝手に顔が出来てきます。
  6. アゴを入れる
    アゴの位置は
    口より
    若干下に来ます。
  7. 骨格を考えよう
    アニメ絵と言えども
    キャラが人間である以上は
    (リアル)人間の骨、
    および骨格に従います。

    人間の頭蓋骨を横から見ると
    こういう形をしているので
    アゴは口より下に来るわけです。


    絵を描いてる途中で
    「××がどうなってるのか・・わからない!」
    となった時はリアル人間の骨格だと
    どうなっているのか考えましょう。

  8. わざと口~アゴの形をずらす
    次に口の位置をずらします。

    どんな人間でも
    虫歯や、歯の噛み合わせの良し悪し
    により「効き歯」があり、
    食事の時には無意識ですが効き歯サイドばっかり使います。

    左右に使い方の違いが出るので
    口の骨格も左右で歪んできます。

    アニメキャラの口およびアゴも
    わざと左右を崩して描くと
    人間味が出ます
  9. 髪の毛を乗せる
    キャラに髪を乗せます。

    ・髪の毛には必ず起点があります(つむじ)。

    ・髪の毛は起点から始まって、頭蓋骨に沿って下へと流れ落ちてゆきます。

    ・生え際ラインは顔中央~頂点の中間にあり、生え際から下に毛は生えません。

    以上の点を抑えながら描いてください。


    ・「頭蓋骨にバナナを乗っける」と考えるのが一番わかりやすいイメージ。^^;
  10. 髪の毛の長さを取る

    髪の毛の長さは
    頭の高さを基準に、
    1倍、2倍、3倍などと
    整数倍で取ると綺麗に見えます。

    「肩・くびれ・股」の三箇所にちょうど届く長さです。
  11. 前髪の長さを取る
    次に前髪の長さを決めます。

    髪は

    ・顔の半分ライン
    ・目の上ライン
    ・目の下ライン
    ・目の半分ライン

    など、他の顔パーツとY座標が揃ってる場所で
    止めると顔立ちが整ってみえます。
  12. アホ毛を入れる
    頭から上に伸びる髪、通称「アホ毛」を入れます。

    なぜアニメキャラにはアホ毛がつくのか。
    理由は私もよくわからないのですが^^; 多分

     ・主役キャラを目立たせる

     ・キャラデザのスパイス

     ・アニメキャラは髪が多くて顔が重くなりがちなので、
      カウンターウェイトを上に配置してバランスを取っている。

     ・リンゴ

    などの効果があるのだと思います。

  13. 眉毛を入れる
    髪の生え際ラインと中央ラインの
    中間ぐらいに
    眉毛を入れます。


    眉に関しての基準はゆるいです。
    眉ゾーンの範囲なら
    どこに描いても「美人度」の変化はありません。


    と言うのも眉は、
    表情によって位置・形がコロコロ変わり
    顔の固定パーツではないからです。
  14. 眉のバリエーション
    なので眉は
    どちらかと言うとキャラの
    感情や性格を表現する為の記号として使います。

    高さ・太さ・角度などを変えながら
    自分の想定するキャラ性格に合わせましょう。
  15. パーツの仮組み・完成!
    これで顔のパーツの仮組みは完成です。

    さて。
    1:2:3みたいな比率があちこちあちこち・・・
    繰り返し繰り返し繰り返し出てきましたが。^^;

    美人の顔は比率なのです!

    全てのパーツがバランスの良い位置、
    バランスの良い長さ。
    きっちりとした整数倍の比率で配置されている法則があります。

    必ず比率を意識しながらデッサンしましょう
  16. まつ毛をボリュームアップ
    アニメ絵では
    まつげに極大の線を
    描きこんで
    ぶっとくします。

    リアル女性の化粧でも
    まつ毛には
     ・ビューラー(カールさせる)
     ・マスカラ(色をつける)
    などを施し太くするように。

    顔の中でまつげが目立つと
    美人に見える効果があります。
  17. ヘアアクセサリを考える
    女性キャラには
    へアアクセサリを
    くっつけれます。

    ・女の子らしさアップ
    ・一段階ドレスアップできる
    ・キャラを表す象徴的な記号

    などメリットが多いので
    何か一個ぐらい
    あるといいです。
  18. 最終修正
    いままでの1~16の工程を振り返って
    各パーツの描き足し、修正を入れてゆきます。

    最終的には作者のセンス。
     「こっちの方がいい!
    と思うなら今までの 比率セオリーを
    ぶっ壊しても構いません。^^;


    あえて顔のバランスを崩し、
    欠点を作るほうが
    人間らしく魅力的に見える場合も多々あるので
    自由にデザインします。
  19. ここまで来れば完成です!お疲れ様でした。