「17角形とガロア理論 第38章 17角形の作図法 (2022/10/29)」


17角形とガロア理論 第38章 17角形の作図法













ファイナル・ソリューション。

γ/2 = cos(2π/17) = (β+√(β2 -4β'))/4
β =(α +√(α2 + 4)) / 2
β' =(α' + √(α'2 + 4))/2
α = (-1 +√17)/2
α' = (-1 - √17)/2


それぞれの項目はたかが
  整数  ・ √ ・ 四則演算
で構成されているので、

あとは一つ一つの数を
定規とコンパスと作ってゆけば
確実に作図できるのがわかります。



作図gif

・・・このgifはネットの拾い物。
私が作った物ではないので
γ/2法とはちょっと違いますが、^^A;

やってる事は本質的には同じです。

α → β → γ。補助線を引きながら
段階的に複雑な数を構築してゆき、
1/17ピースを作図。

最後はピースを増殖してゆけば
17角形が完成します。



ユークリッドによる幾何学の創設。西暦-300年から
西暦1796年。ガウスによる作図法の発見まで
実に2000年間の間。

人類は
 17角形は(定規とコンパスでは)作図できない。(だって素数だから)
と間違った思い込みをしていましたが。

実は作図できるのです。本当に。



ちなみに17角形の作図法を発見したガウスさえも、
  「なぜ17角形は作図できて、13角形や19角形は作図できないのか」
その仕組み自体は
知らたかったみたいですが。


その仕組みを、完璧に説明できるようになったのが
ガロア理論であり。

  グループ/フィールド/オートモーフィズム/ガロア補題/ガロア理論
を動員した、極めて高度な
数学的メカニズムが働いていたのです。