「17角形とガロア理論 第34章 なぜ解けるのか1 (2022/10/01)」


17角形とガロア理論 第34章 なぜ解けるのか1












我々は今、17角系の作図方程式

Q(ω) = Q(ω)G1
  ↑
Q(γ) = Q(ω)G2
  ↑
Q(β) = Q(ω)G4
  ↑
Q(α) = Q(ω)G8
  ↑
Q = Q(ω)Aut(Q(ω)/Q) = G16   (ω17=1)

を解いてる最中です。



そして
ω17 = 1

ω17 -1 = 0

(ω-1) (ω16 + ω15 + ... + ω2 + ω1 + 1) = 0

ω16 + ω15 + ... + ω2 + ω1 + 1 = 0

ω16 + ω15 + ... + ω2 + ω1 = 1



u = ω1+ω9+ω13+ω15+ω16+ω8+ω4+ω2
v = ω3+ω10+ω5+ω11+ω14+ω7+ω12+ω6
に分割すると

u+v = -1
u・v = -4

これを解いて
  u = α = (-1 +√17) /2
を求めました。



だが不思議なのは、
なぜu&vをこのパターンに分解すると
u+v、u・vの答えにつき
ωを含まないプレーンな数が出てくるのか。



その理由としては、
  φ(u) = v、φ(v) = u
uとvは互いに(G8の外の)オートモーフィズムによって相互変換され、

何かしらの多項式f(x)につき
f(u) = 0
ならば
f(φ(u)) = 0

であり、uとvは同じ多項式を満たす。

つまりf(x)は「何かしらの二次方程式」
f(x) = x2 + b・x + c
  = (x-u)・(x-v)

になっている
と言う事実から到来しています。

続く




・・・・
・・・
・・

このパートはかなり難しいですね。(汗)

言ってる事は、要するに
  「uとvは何らかの数であり、とある二次方程式の解になる
それだけなんですが。


これまでに習ってきた
  グループ/フィールド/オートモーフィズム/ガロア補題/ガロア理論
全ての知識を動員して、

その上にさらに「方程式の解の理論」
を組み立てる。

ガロア理論よりも一歩上の
応用編に入っているので
難易度はもう、本っ当に高いです。(汗)