「数学コラム Tree3の停止性の証明2-3 (2021/01/17)」


Kruskalのツリー定理。およびTree3の停止性の証明 第02話 パート3。

↑記号について。




爆発的に数が増える現象をよく
 「指数関数的」
と言います。

  2n
みたいな形。
いわゆる倍々ゲームのことですね。
 (逆に、「増えない」のは多項式 Polynomial。n2の形。)


指数関数は速い。
ドラ焼きが50回分裂すると宇宙を埋め尽くすレベル。



一方、数学における↑記号は以下のように定義されます。

3↑3 = 3^3 = 27

3↑↑3 = 3↑3↑3
    = 3↑(3↑3) (右側から評価してゆく)
= 3↑27
= 3^27
= 7625597484987

3↑↑↑3
  = 3↑↑3↑↑3
  = 3↑↑7625597484987
  = 3↑ 3 ↑ 3 ↑ ...(7625597484987連結)...3↑ (3 ↑ 3)
  = 3↑ 3 ↑ 3 ↑ ...(7625597484986連結)...(3↑7625597484987)
  = ...

3↑↑↑↑3
  = 3↑↑↑3↑↑↑3
  = 3↑↑↑ (3↑↑3↑↑3)

つまり、↑記号は、
  ・前回までに作った最大の増殖システムを
  ・前回までに作った最大の数の回数適用
して増えてゆくとんでもないシステムです。

指数関数を遥かに超える
ウルトラ爆裂的な速度で
数が増えてゆきます。



こんなモノ、あまりにも大きすぎて
宇宙のどこにも比較する対象がないので
いったい何の意味があるんだよ話なんですがね。^^;


・・・・あるんですそれが。

1971年。とある数学者が、
↑記号を使わないと記述できないサイズ。
いや。↑記号ですら勝てない、
とんでもなく巨大なモンスターを発見してしまいました。