「数学コラム よくわかる!コンパクト性の説明 パート5 (2020/10/01)」
コンパクト性の定義:
Kを位相空間とする。
開集合の族Mが集合X全体を覆う時、
X ⊂ UλMλ
MはXの開被覆と言う。
位相空間Kにおいて、
あらゆる開被覆が有限部分被覆を持つ時に
コンパクトと言う。
特に閉集合[0,1]はコンパクトである。
(ハイネ=ボレルの被覆定理)
開集合の族Mが集合X全体を覆う時、
X ⊂ UλMλ
MはXの開被覆と言う。
位相空間Kにおいて、
あらゆる開被覆が有限部分被覆を持つ時に
コンパクトと言う。
特に閉集合[0,1]はコンパクトである。
(ハイネ=ボレルの被覆定理)
今回は開集合の弱点、
およびそれを補う閉集合についてです。
基本的に、数学は開集合をベースにデザインされます。
(演算が容易になるため)
その一方で、開集合の弱点としては
「マッピングによって性質が変化する」
があります。
たとえば開集合 U=(0,1)は
連続関数 f(x)=1/x
によって
f(U) = (1,∞)
有限サイズ → 無限サイズ へと性質が変化します。
「◯◯は有限であるからして~」みたいな、有限性に依存した定理が
マッピング後に通用しなくなるので、
性質が変わるのは
わりと致命的な弱点になりえます。
これが開集合の一番の問題点です。
その一方で。
閉集合は
「マッピングによって性質は変化しない」
特性があります。
たとえば閉集合 C=[0,1]は
連続関数 f(x)=1/x
によってマッピングしようとしたら、
0∈Cの地点で
y = 1/0
0除算が発生するので
エラーが起きてマッピングそのものができません。
つまり、マッピングが完遂できたのなら
有限サイズ → 有限サイズ
へと性質が保存される事は保証されます。
「◯◯は有限であるからして~」みたいな、有限性に依存した定理が
マッピング後にも変わらず適用できる。
これが閉集合の何よりも強い面です。
結局は開集合も、閉集合も
どちらも一長・一短あり
使いわけはケースバイケース。
状況に応じてどちらか良い方を
選ぶのが良いでしょう。
次のパート6から
いよいよコンパクト性に入ってゆきます。
Kを位相空間とする。
開集合の族Mが集合X全体を覆う時、
X ⊂ UλMλ
MはXの開被覆と言う。
位相空間Kにおいて、
あらゆる開被覆が有限部分被覆を持つ時に
コンパクトと言う。
特に閉集合[0,1]はコンパクトである。
(ハイネ=ボレルの被覆定理)
開集合の族Mが集合X全体を覆う時、
X ⊂ UλMλ
MはXの開被覆と言う。
位相空間Kにおいて、
あらゆる開被覆が有限部分被覆を持つ時に
コンパクトと言う。
特に閉集合[0,1]はコンパクトである。
(ハイネ=ボレルの被覆定理)
この怪文章^_^;
の中に出てくる、「開集合」と「閉集合」の意味がわかったんで
我々はだいぶ前進しました!