「数学パズル ボルツァーノ=ワイエルシュトラスの定理 3 (2020/08/16)」





前回の復習:

ボルツァーノ=ワイエルシュトラスの問題:
  0.0~1.0の間に、∞個のランダム数値を用意したら、
  
  1. とある区間[α,β]内に∞個の数値が集まってるゾーンが必ず出てくる。
  
  2. そして区間のサイズ、β-αの値は任意の幅まで狭める事ができる。
    (狭めた後でも、区間[α,β]の間には∞個の数値が存在する)
  
  3. 究極的にはβ-α=0。つまりα=βまで狭める事によって
    無限の点が収束するポイントがある。
    
  何故でしょう?




回答編!


・区間をA=[0.0 , 0.5] ,B=[0.5 ,1.0]に二分割する。
  [0 , 1]の間には∞個の要素があるので、AかBのどちらかは絶対∞個になる。
  
  仮にAが∞個の方だったとする。

・区間をA=[0.00 , 0.25] ,B=[0.25 , 0.50]に二分割する。
  [0.0 , 0.5]の間には∞個の要素があるので、AかBのどちらかは絶対∞個になる。

  仮にBが∞個の方だったとする。

・区間をA=[0250,0.375] ,B=[0.375,0.500]に二分割する。
  [0.25 , 0.50]の間には∞個の要素があるので、AかBのどちらかは絶対∞個になる。

  仮にAが∞個の方だったとする。

・・・この二分割を繰り返すことによって、
  区間[α,β]の幅を任意の幅以下まで追い込めます。
  なおかつ[α,β]の間には常に∞個の要素がある。


素晴らしくエレガントな解答ですね。

このボルツァーノ=ワイエルシュトラスの定理/問題。

「コンパクト性」と言う、大学で習うレベルの難しい概念を
扱ってるのですが。
解答としてはかくもシンプルでエレガントな答えがある。

ひゃー、すっごくよく出来た数学パズルだ。